「暗号通貨って興味あるけど、勉強するのが億劫。何から始めればいいのかわからない。」って思いませんか?聞き慣れない単語や銘柄が多くて諦めたくなりますよね。
実際、暗号通貨の世界では日々新しい仕組みが開発されたり、膨大な種類の銘柄があって全てを理解することは不可能です。
しかし、有名な暗号通貨の目的だけでも理解できると、投資する意味が段々と見えてくると思います。
この記事では、世界で人気の暗号通貨TOP3の特徴をざっくり解説します。暗号通貨の世界を俯瞰で理解するためにお役立てください。
人気の通貨TOP3はBTC・ETH・USDT
世界基準で暗号通貨市況がチェックできるツール「Coingecko」の時価総額ランキングを参考に、人気TOP3銘柄の解説をしていきます。
1位:ビットコイン(BTC)
運用開始 | 2009年1月 |
発行限度 | 2100万 |
市場に占める割合 | 約40% |
管理者 | 存在しない |
ビットコインは、サトシ・ナカモトが記した論文をもとに実装された世界初の暗号通貨です。ブロックチェーンを実装した第一例の技術です。
改ざんが現実的に不可能なデータ記録の設計思想。この仕組みにより、データが「唯一である事」「正確である事」の証明が可能となった。
ビットコインは最大発行数に限りがあるため、デジタルゴールドとも呼ばれます。実物の金と同じように、主に資産の価値保存・退避手段として保有されます。
ビットコインは広く認められた暗号通貨
最近では大企業が資産として保有したり、国の法定通貨としても採用され始めています。世界で運用実績が増えるにつれて年々信用が高まっています。
ビットコイン発足以降、ブロックチェーンを基盤とした暗号通貨が多く生まれています。ビットコイン以外の暗号通貨はアルトコイン(Alternative Coin)と呼ばれます。
2位:イーサリアム(ETH)
運用開始 | 2015年7月 |
発行限度 | なし |
市場に占める割合 | 約20% |
管理者 | 存在しない |
イーサリアムはヴィタリック・ブテリンによって開発されたアプリ基盤及び暗号通貨です。
イーサリアムはややこしいですが、まずはざっくり以下のように認識ください。
▶︎イーサリアム
インターネット上に構築された仮想世界
▶︎イーサ(ETH)
「イーサリアム」の世界で使用可能な通貨
※通貨であるイーサをイーサリアム(基盤と同名)と呼ぶ事もあります。
インターネット上にイーサリアムという仮想世界があり、その世界で様々なお店が営業されている様子をイメージしてください。お店の利用料として支払うのがイーサ(ETH)です。
イーサリアムはプラットフォーム
イーサリアムは、Webアプリを構築可能なブロックチェーン基盤です。イーサリアム基盤で構築されたアプリはDapp(decentralized application)と呼ばれ、スマートコントラクトを導入する事ができます。
暗号資産の「売買」「交換」「貸し借り」といったミスが許されない「コントラクト(契約)」に当たる操作を実現するプログラム。
スマートコントラクトによって、仲介人を必要とせずに暗号通貨やNFTの送受信・貸し借りが可能です。
Dappを利用する際、基盤へ手数料として支払うのがイーサ(ETH)となります。手数料は「ガス代」と呼ばれます。
ブロックチェーン基盤は他にもある
イーサリアムは利用者が一番多いブロックチェーン基盤です。ブロックチェーン基盤はイーサリアムの他にも存在します。それぞれが別の基盤として独立しており、dAppsは基盤毎に稼働しています。ガス代に使う通貨も異なります。
・BSC (ガス代の通貨:BNB)
・Solana (ガス代の通貨:SOL)
・Avalanche (ガス代の通貨:AVAX)
ブロックチェーン基盤は、xxネットワーク・xxチェーンと呼ばれたりします。(イーサリアムネットワーク・ソラナチェーンなど)
3位:テザー(USDT)
運用開始 | 2015年2月 |
発行限度 | なし |
市場に占める割合 | 約6% |
管理者 | Tether社 |
USDTはTether社によって開発された暗号通貨です。
USDTは米ドルと同等の価値を持つ暗号通貨です。価格は基本的に変動せず、1USDT=1ドルです。このように、法定通貨と同等の価値を保つ暗号通貨はステーブルコインと呼ばれます。
ステーブルコインは価格が変動しないため、決済手段として優秀です。
常に価値が一定なので「使った後に価値が上がったら、損した気分になるから使いたくない」という事はないですよね。
また、主に海外取引所を利用する際、通貨を安定資産に替えておきたい時にステーブルコインがよく利用されます。
運営が信用できるステーブルコインを使おう
USDT以外にも、ステーブルコインは存在します。それぞれ運営元や裏付けされる資産が異なります。
▶︎米ドル連動のステーブルコイン
・USDC (運営:Conibase社&Circle社)
・BUSD (運営:Binance社)
▶︎日本円連動のステーブルコイン
・JPYC (運営:JPYC社)
ステーブルコインは企業によって運営されています。運営元でトラブルが起きたり、裏付け資産で価値を維持できなくなると、1USDT=1ドルの価値を保てなくなってしまう可能性があります。
ステーブルコインは暗号通貨の価格変動から逃げる手段にもなりますが、常に安全資産であるとは限りません。
2022年6月にUSTというステーブルコインが崩壊し、価値がほぼ0になってしまう事がありました。
暗号通貨が初めてなら、まずBTC!
初めて暗号通貨を買うならビットコインもしくはイーサをメインに買ってみる事をオススメします。
ビットコインは暗号通貨市場の全体の資金の4割、イーサは2割を占めており、市場の大半を占めている事がわかります。価格変動はあれど、急に価値が0になる事は考えにくいです。
また、ビットコインの価格変動の影響は大きく、多くのアルトコインに波及します。ビットコインさえ追っていれば市場全体の景気がわかると言ってもいいでしょう。
ビットコイン・イーサは「bitFlyer」「bitbank」等の取引所で、簡単に購入可能です。
暗号通貨の市況を知るならCoinGecko
世界で取引されている暗号通貨の市況を知るには「CoinGecko」が便利です。
CoinGeckoの使用例
暗号通貨の時価総額ランキングを見る
時価総額順で暗号通貨がリストされています。
※時価総額=通貨の時価×数量
暗号通貨市場の市況確認
暗号通貨市場全体の時価総額、取引額などの市況が数値で確認できます。
まとめ
▶︎ビットコインは価値保存・資産退避手段とされる事が多い。
▶︎イーサリアムはブロックチェーン基盤。ブロックチェーン基板は他にも色々ある。
▶︎USDTはドル連動のステーブルコイン。ステーブルコインは他にも色々ある。
▶︎BTC&ETHは暗号通貨市場の大半を占めている。
暗号通貨には一つ一つ作られた目的があります。銘柄が多すぎて全てを網羅することは不可能ですが、時価総額が上位の銘柄だけでも概要が分かると、暗号通貨の理解がグッと深まると思います。
当記事が、暗号通貨についてリサーチを始めるきっかけとなれたら幸いです。