当記事では、スマホでソフトウェアウォレット「MetaMask」を利用開始する手順と、MetaMask⇔取引所間で暗号通貨を送受金する方法を解説します。
記事後半では、bitFlyer/Coincheck/bitbank/GMOコインの送受金手順と、各取引所のBTC/ETH/XRPの送金手数料を比較できます。
ソフトウェアウォレットとは?
ソフトウェアウォレットとは、暗号通貨やNFTを保有できるデジタルな財布です。
ソフトウェアウォレットは「ウォレットアドレス」という英数字の文字列を持っています。ウォレットアドレスを使用して、暗号通貨やNFTを受け取ったり、送ったりする事ができます。
ウォレットアドレス例:
0xb7104e00085a6e7C540441083160a49A1EaE74F1
ソフトウェアウォレットは、暗号通貨やNFTをやり取りするWeb(Dapp)を利用する際に必要になります。
・OpenSea(NFTマーケット)
・Axie Infinity(ブロックチェーンゲーム)
・Uniswap(DeFi・DEX)
Dappを利用する際は、事前にソフトウェアウォレットをインストールし、資金やガス代(ブロックチェーンに支払う手数料)用の暗号通貨を入金しておく必要があります。
MetaMaskとは?
MetaMaskは、ソフトウェアウォレットの一種です。PCのWebブラウザの拡張機能や、スマホ用アプリとしてリリースされており、端末にインストールして使用します。
イーサリアム・ポリゴン・バイナンスチェーンなど、主要なブロックチェーンネットワークのDappを利用する事ができます。
MetaMaskでDappを利用するイメージ
MetaMaskでは、様々なネットワークの暗号通貨やNFTを格納できます。Dappを利用する際は、MetaMaskをDappのネットワークに切り替えて使用します。
例えば、NFTマーケット「OpenSea」でイーサリアムネットワークのNFTを購入したい時は、MetaMaskをイーサリアムに切り替えてOpenSeaに接続します。
以下はMetaMaskアプリの実際の利用画面です。ネットワーク切替 > Dapp(OpenSea)にアクセス > Dappにウォレット接続 までの一連の流れを例として紹介します。
上記のように接続後、Dappで資産のやり取りが可能になります。
Dappやネットワークについては、別記事でも解説しています。
MetaMaskの利用開始手順
スマホでMetaMaskを利用開始する手順を紹介します。
MetaMaskアプリインストール
アプリストアで「MetaMask」と検索し、MetaMaskアプリをインストールします。
ウォレット作成
MetaMaskを起動し、画面に従ってウォレットを作成します。ウォレット作成に必要な項目は「パスワードを設定する」「リカバリーフレーズを控える」の2つのみです。
リカバリーフレーズは、MetaMaskを再インストールした時や、ウォレットを別の端末で利用する時にウォレットの内容を復元するための合言葉のようなものです。リカバリーフレーズさえあれば、ウォレットをどこでも自由に扱えます。
リカバリーフレーズは慎重に保管する
利便性を悪用し、リカバリーフレーズを盗むハッキングや詐欺が多発しています。「フレーズを画面メモやテキストメモで保管していたら、クラウドサービスから流出してウォレットを盗難された」という事例もあります。
MetaMaskで大金を扱う予定がある場合、データ化せず紙に書き留めて、流出しないように保管する事が推奨されます。
取引所からMetaMaskにETHを送る手順
取引所からMetaMaskにETHを送金する手順を紹介します。
なお、この記事は、既に国内取引所でETHを持っている前提の内容となっております。ETHを持っていない方は、以下の記事を参考にしてみてください。
MetaMaskアドレス確認
MetaMaskトップのウォレットアドレスを控えます。アドレスの文字列を選択すると、コピーできます。
取引所からMetaMaskにETH送金
取引所アプリの出金項目で、MetaMaskのアドレスを指定してETHを送金します。
ここでは例として、bitbankでの送金手順を紹介します。その他の主要な取引所の送金手順は「各取引所の送受金画面と送金手数料」で紹介します。
送金先アドレスを間違えると、送金した暗号通貨は紛失します。紛失した暗号通貨は回収できません。本格的に送金する前に少額でテスト送金するのがオススメです。
ほとんどの取引所では、暗号通貨の送金に手数料が掛かります。bitbankでETHを出金する場合、ネットワーク手数料として0.005ETHが差し引かれます。(ETHが20万円の時に1,000円相当)
暗号通貨の送受金は数十分掛かる事もあるので、焦らず待ちましょう。
MetaMaskから取引所にETHを送る手順
MetaMaskから取引所にETHを送金する手順を紹介します。
取引所口座受入アドレス確認
取引所アプリの入金項目で取引所口座の受入アドレスを控えます。
ここでは、ETHをbitbankに送金する手順を例に解説します。その他の主要な取引所の入金アドレス確認手順は「各取引所の送受金画面と送金手数料」で紹介します。
MetaMaskから取引所へ送金
MetaMaskアプリで、取引所の受入アドレスを指定して送金を行います。
送金先アドレスを間違えると、送金した暗号通貨は紛失します。紛失した暗号通貨は回収できません。本格的に送金する前に少額でテスト送金するのがオススメです。
MetaMaskから暗号通貨を送金する時に、ブロックチェーンへ支払う手数料(ガス代)が発生します。ガス代は、送金時にETH建てで差し引かれます。
ガス代は、送金処理を行う瞬間のチェーンの混雑具合によって上下します。送金確認画面では、目安の金額を知る事ができます。
暗号通貨の送受金は数十分掛かる事もあるので、焦らず待ちましょう。
各取引所の送受金画面と送金手数料
各取引所アプリでETHを送受金する画面と、主要な通貨(BTC・ETH・XRP)の外部送金手数料を紹介します。
取引所から出金する際の必要事項
取引所から暗号通貨を送金する際、送金先アドレスの他に「送金先のサービス」と「送金先の通貨を扱うのが本人かどうか」を回答する必要があります。
当記事では「送金先はMetaMask」、「送金先の通貨を扱うのは本人」という前提で画面を紹介していきます。海外取引所や本人以外へ送金する場合は、参考程度にお読みください。
bitFlyerで送受金
bitFlyerアプリの「入出金」タブで送受金操作が可能。
送金画面
入金アドレス確認画面
送金手数料
BTC送金時
0.0004BTC(1BTCが300万円の時、1,200円)
ETH送金時
0.005ETH(1ETHが20万円の時、1,000円)
XRP送金時
無料
【参考リンク】
Coincheckで送受金
Coincheckアプリの「ウォレット」タブで送受金操作が可能。
送金画面
入金アドレス確認画面
送金手数料
BTC送金時
変動手数料制(参考リンク参照)
ETH送金時
変動手数料制(参考リンク参照)
XRP送金時
0.15XRP(1XRPが50円の時、8円)
【参考リンク】
bitbankで送受金
入金アドレス確認画面
bitbankの入金画面は上記「取引所口座受入アドレス確認」で解説しています。
送金画面
bitbankの送金画面は上記「取引所からMetaMaskにETH送金」で解説しています。
送金手数料
BTC送金時
0.0006BTC(1BTCが300万円の時、1,800円)
ETH送金時
0.005ETH(1ETHが20万円の時、1,000円)
XRP送金時
0.15XRP(1XRPが50円の時、8円)
【参考リンク】
GMOコインで送受金
GMOコインアプリの「保有/履歴」タブで送受金操作が可能。
送金画面
入金アドレス確認画面
送金手数料
BTC送金時
無料
ETH送金時
無料
XRP送金時
無料
【参考リンク】
まとめ
▶︎ソフトウェアウォレットとは、暗号通貨やNFTを格納可能なデジタルな財布。
▶︎MetaMask等のソフトウェアウォレットを使う事で、Web上で暗号通貨やNFTのやり取りが可能になる。
▶︎ソフトウェアウォレットの送受金はウォレットアドレスで行う。
▶︎暗号通貨送金時にアドレスを間違えると、回収不可能な資産となってしまう。
データ化したお金を移動させるのは少しリスクがありますが、Dappを触ってみると新世代インターネットの片鱗を感じられます!